28、マインドフルネス

治療

マインドフルネス

私の中では、瞑想や自己催眠・ヨガ・気功・自律訓練は、同じようなもので、総称してマインドフルネスだと思っています。瞑想状態では、不安や妄想、強迫観念などの精神症状が出やすくなるので、マインドフルネスは、ある程度精神的に安定している人が、やるべきものだと思ってます。気功に、走火入魔という言葉がありますが、気功をすることによって、却って精神的に悪化してしまうことがあるようです。

私も、一度マインドフルネスに挑戦したことがあります。自律訓練法で筋肉をリラックスさせる方法がありますが、同じようにやってみました。陰性症状が強い時期で、いつも体は緊張して、筋緊張性頭痛があり、首はこわばり、両肩は上がっています。腕も下肢も 緊張とだるさが取れません。
私の場合、リラックスしようと筋肉を少し緩めるだけで、意識が遠のいて眠ってしまうのですが、なんとかして精神病を治せないだろうかと思い、意識が遠のいてきた時に覚醒を試みたことがあります。閉ざされていく意識を、無理やり開こうとする感じでやった瞬間、全精神が自分のコントロールから 完全に外れる恐怖を覚え、マインドフルネスへの挑戦を即断念しました。

精神が自分のコントロールから完全に外れる恐怖とは、言い方を変えると、自分が自分でなくなり得体のしれない化け物に変わってしまうんじゃないかという恐怖です。たぶん陰性症状は、精神の防御機制の意味もあるのでしょう。陰性症状については下記の記事を参照ください。
統合失調症 診断の仕方
暴露反応妨害法

催眠療法についての考察

催眠術をかけてもらって、知らないうちにきれいさっぱり治ったらどんなにいいことだろうと夢想することありますか? でも結論からいうと、難しいと思います。

まずは、マインドフルネスで説明したように、リラックス状態、催眠状態に入るのが困難ということ。

次に催眠状態に入ったとしても、どういう暗示をかけるのかが問題です。精神病症状は無意識の抑圧で起きます。つまり無意識領域から起こるものですから、症状を忘れなさいと言って意識上忘れたとしても、症状は消えないと思います。トラウマを忘れなさいという暗示も、逆にトラウマの記憶を無意識領域に押し込めるだけなので、症状は消えないでしょう。また、いじめてきた人物を許しなさいという暗示をかけたとしても、許すの本当の感覚を理解していない状態で、許せるのか疑問に思います。
参照記事:精神分析

結局、催眠状態に入り、過去と向き合えたとしても、精神分析、認知行動療法的なアプローチで、時間をかけて解決するしかないと思われます。

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